大橋歩

「食べる」の絵のお店

ちいさな額に入った、ちいさな絵。
ぐぐっと近づいて、のぞいてみると、
野菜やくだもの、お弁当やどんぶりもの、みそ汁におかず。
どれもかわいらしい、いろいろなたべものです。

このお店では、イラストレーターの大橋歩さんが描いた
「食べる」にまつわるたくさんの絵を展示・販売します。

大橋さんのイラストは、
身近で親しみのあるタッチで、
多くのひとが「知ってる!」「見たことある!」
と思うはず。これまでたくさんの商品や広告、
雑誌の表紙などに使われてきましたが、
今回のお店にならぶのは印刷物や、
商品にプリントされたものではなく「原画」です。

大橋さんが、こうした場に原画を出すのは、
じつは、とてもとてもめずらしいこと。
それを、見るだけではなく、買えるなんて!
こうしてご紹介できることになって、
私たちもドキドキしているくらいです。

大橋歩さんってどんなひと?

イラストレーターであり、
デザイナー、エッセイストでもある大橋歩さん。
そのお仕事のスタートとなったのは、
7年半、専属で描いた雑誌『平凡パンチ』の表紙です。
世代によっては、アイビールックをした
青年たちの絵を思い出すひともいるでしょう。
フリーランスになってからは、
たくさんの雑誌や広告などで活躍し、
イラストを軸にして、商品開発やエッセイの世界に
あたらしい風を吹き込んだ人でもあります。

2002年から09年までみずからが編集人となり発行した
雑誌『アルネ』では、
ほとんどの記事の企画、写真取材、
執筆、編集をてがけました。
現在刊行されている『アルネBOOKS 大人のおしゃれ』も、
大橋さんの編集によるものです。

2010年には、ファッションブランド「a.」
(えーどっと)をたちあげ、
おとなの女性がおしゃれでいられる洋服づくりと
販売をおこなっています。
アイテムやグッズとともに、
身につけるクリエイティブを紹介する
ギャラリー&ショップが、東京と京都にあります。

「ほぼ日」でも、さまざまなコンテンツで、
大橋さんとご一緒してきました。
最初は「ホワイトボードカレンダー」、
そして「やさしいタオル」「ほぼ日ハラマキ」、
最近では「hobonichi + a.」も。

ずっと第一線にたち、
いつもアクティブに動いている大橋さんは、
お会いするとおどろくほど小柄で細身、
そしてにこにこ笑顔のおだやかな女性です。
どこにそんなバイタリティーがひそんでいるの?
と、思わずにいられません。

「食べる」の絵のこと。

大橋さんのさまざまなお仕事のなかでも、
やはり最初にイメージするのは、
イラスト、「絵」です。
このお店にならぶ絵は、もともと、
大橋さんが、ある本のために描いたものです。

それは、カロリーブックでした。
食材やお料理のエネルギー量を知って、
ダイエットや健康づくりに役立てる本。
そのひとつひとつの食材や料理の絵を
担当したのが大橋さんでした。
今回ならぶのは、その「原画」。
つまり、1点しかない手描きの絵です。

じつは、大橋さんが
原画をこうして売ることは、
いままで、ほとんどありませんでした。
本や雑誌のために描いた絵は、
その役目をはたしたのだからと、
基本的には処分してしまうのだといいます。
(なんと、もったいない!)
でも今回「生活のたのしみ」というテーマを聞いて、
「たのしみといえば、お食事でしょう」と、
手元にあったこの絵を出品することを
思いついてくださったのだそうです。

絵に余白があったことも幸いしました。
それぞれの絵を切り取り、シンプルな額に入れることで、
本の中で見るときとはちがう、
ひとつのちいさな世界がうまれました。
額装は、大橋さんプロデュースで、
専門のかたにつくってもらったオリジナル。
絵にあわせてサイズを決めているので、
すこしずつ大きさがちがいます。
また、はめ込み後、封をしていますから、
中の絵を取り換えることはできません。

ならぶ絵は、70点ほど。
同じものはひとつとしてありません。
もともと印刷のための「原稿」だった絵ですが、
額装する前に、大橋さんがひとつひとつ、
「歩」のサインをいれました。

つぎつぎに見ていくと、時間をわすれそうです。
そして、気がつくと、おなかがすいている‥‥。
そんな「おいしい絵」がならびます。

販売インフォメーション

大橋歩さんの「食べる」の絵は、抽選販売となります。
期間中に六本木ヒルズ「生活のたのしみ展」会場にて
お申し込みを受け付けます。
スタッフの指示にしたがい、
iPadにご入力をお願いいたします。
お申し込みは1人1点となります。
抽選結果を、イベント終了後の翌週、
3月29日(水)にメールで連絡さしあげ、
4月3日(月)以後順次出荷いたします。
くわしくは「Q&A」のページをごらんくださいね。