T-13

海大臣 番外の店

林屋海苔店

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海大臣 番外の店

林屋海苔店

2018、築地から豊洲に移転した林屋海苔店。

「ほぼ日」とのおつきあいは2008年からですから、
かれこれ11年目ということになります。


そもそもは、糸井重里が親しいおすし屋さんから
とてもおいしい海苔をいただいたことに端を発します。

もう、18年ちかく前のことです。

その海苔があまりにおいしくて、
「海苔は、ずっとこれ」と決めた糸井家。

「ほぼ日」でも販売ができないものかと考えましたが、
なにしろ林屋海苔店は「問屋さん」。

直接おつきあいをさせていただくまでには、
すこし時間を要しました。

そうし2008年、林屋海苔店の
現在の社長である相沢裕一さんと話をすることができ、
「シーズン中に収穫された最高ランクの海苔」を、
「ほぼ日」とのコラボ商品として、
特別に分けていただくことになりました。

それが「ごちそう海苔 海大臣」の誕生でした。

海苔の目利きの相沢さん。

林屋海苔店の相沢さんが選ぶ海苔は、
どうしてそこまで「ちがう」のか?
ひとことで言うと、
相沢さんが「海苔の目利き」だからです。

海苔も、海という自然が育む植物、
「海という畑で採れる農作物」です。

生産者によって、
海況(気温、海水温、ミネラルの具合)によって、
年によってできあがる海苔は、ずいぶん個性がちがいます。

はっきりいえば「おいしい」「まずい」がある。

海苔を食材として使う料理屋さん、
まさしく糸井がこの海苔と出会った
おすし屋さんもそうですが、
真剣に仕事をしている料理人たちは、
海苔の仕入れでも、味がなるべく一定になるよう、
確かな目利きのできる問屋さんとよく話し合って、
年間に使う海苔の計画を考えます。

予算が潤沢であれば、高い海苔を買えるでしょうが、
いたずらにお金をかければいいというものではないし、
それだけでは、好みの個性の、よい海苔は買えません。

その「目利きのできる問屋さん」として仕事をしているのが、
創業70年を超える築地の老舗「林屋海苔店」の三代目、
「ほぼ日」が信頼する、相沢さんなのでした。

お客さんの好みをよく知っている相沢さんは、
産地に直接出かけて、海苔の仕入れをしています。

現地のセリに参加して、お客さんの好みに合わせ、
「あのお客さんは、この味が好みにちがいない」とか、
「あの店で使うのに最高の海苔があった」などと、
いろんなタイプの海苔を買い付けてきます。

生産地は、有明海。

福岡と佐賀・熊本にまたがる有明海は、
上質な海苔が採れる名産地として知られています。

有明海は海水中に栄養分が豊富で、
干満の差が大きいことから、
干潮時に太陽がたっぷり当たり、
おいしい海苔が育ちます。

「海大臣」は、そんな有明海に面した
「皿垣」(さらかき)漁業協同組合から、
福岡県の入札会に出品された海苔から選んでいます。

皿垣は、柳川市のほぼ南端、
矢部川と塩塚川に挟まれた田園地帯に位置し、
ここの海苔生産家のほとんどは、
農業との兼業で生活をしています。

海苔には「等級」があり、
(それは市販されるときには明記されないのですが)
皿垣漁協だけでも、100近い等級づけがされています。

一般的な海苔の等級づけは、
色のよしあしや、艶など、
“見た目優先”で決められるのですが、
皿垣漁協はちがいます。

ここは、専門家が食べてみて、
味をみて等級を決める「食味審査」を
全国で初めて行なった漁協。

そのなかから相沢さんの選んだ「海大臣」は、
福岡全体の海苔のなかでも
最高級ランクに入る海苔のひとつです。

「ほぼ日」での販売よりも早く、
2種類プラスワン!

通常「ほぼ日」では、夏と冬の年に2度
(仕入れの量によって、毎年、異なるのですが)
販売をおこなっています。

今回の「生活のたのしみ展」は、
それに先駆けての販売です。

相沢さんが候補に選んだ十数種類の海苔から、
ふたつの海苔を選びました。

「番外 壱」「番外 弐」です。

先に「海大臣」の個性として、
ふつうの海苔とちがうところをお伝えします。

デメリット‥‥といいますか、
意外に思われるであろう点。
それは、
“うっすら曇り”があって“小穴”があいていること。

いわゆる高級海苔でみるような、
鏡のようにぴかぴかで、
みっしりした質感の海苔ではありません。

これは、見た目や等級に関係なく、
「味」でえらんだ結果です。

「番外 壱」(いち)は、その穴が多め。

手にすると意外なほどやわらかいのですが、
口元にちかづけると、香ばしい潮の香りがしてきます。

食べたときの感想は、
「なんだか、おせんべみたい?!」。

味が濃く、あまみもあって、とっても食べやすい。

おしょうゆなどをつけずに、
まずはそのまま「おつまみ」として
食べていただきたい海苔です。

「番外 弐」(に)は、
そのまま食べると歯ごたえがあって、
しゃくしゃくと歯切れよく口のなかにひろがります。

「これは、白いゴハンに合うだろうなあ!」
というのが、選考中の感想。

あんまりこまかいことを言うのもなんですが、
うまみのアミノ酸が口にのこるのか、
ごくわずか、ほんのりと、後味に酸味を感じます。

(ゴハンといっしょだと、わからないくらいの加減です。

あっ、ごはんに巻くのにしょうゆをつけるときは、
「ほんのちょっと」でためてしてみてくださいね。

そのほうが海苔ほんらいの味をたのしめますよ。

そしてもうひとつ。

今回は「林屋海苔店のおいしい海苔の裁ち落とし」をならべます。

海苔は、四角く切った状態で、ぱりっと焼いたものを、
アルミパックに入れて販売しますが、
その「四角く切る」ときに、
どうしても出てしまうのが「裁ち落とし」。

味に遜色はないのですが、捨ててしまうのももったいなく、
林屋海苔店ではこれがあつまると、
パックにして販売をしています。

今回は、海大臣と、海大臣候補の海苔、
そして、林屋海苔店がふだん扱っている
おいしい海苔の裁ち落としを混ぜて、
パック詰めしたものを販売します。

たまごかけごはん、おそばやうどんにかけてもいいですし、
和風スパゲッティのトッピング、
海苔チーズトーストに、
あるいはお弁当のごはんに挟んで‥‥など、
使い方はくふうしだいです。

●価格
海大臣 番外 壱 4,700円(税込)
海大臣 番外 弐 4,700円(税込)
林屋海苔店のおいしい海苔の裁ち落とし 1,512円(税込)

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これまでのコンテンツ

2018年の「海大臣」第二期
(販売は終了しています)

4/21|18:45更新

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