高橋禎彦さんのコップで飲むと。
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コップ屋タカハシヨシヒコ。宙吹きガラスの、おいしいコップのお店。お店情報

宙吹きガラスって、
ほんとうに「宙」で吹いてつくるんですよ。
長ーいストロー状の竿(鉄パイプみたいなもの)の先に
溶かしたガラスをつけて、
息を入れながら竿をまわして、かたちをつくる、
そんなシーン、みなさまもどこかで
ごらんになったことがあるんじゃないかと思います。

竿を回転させることと、息を入れること。
その「回転」は竿を軸にした回転だけじゃなく、
高橋さんは、孫悟空が如意棒を「ぶん」と振り回すように、
空中でおおきくぐるりと回したりもします。

そのとき使うのは「重力」と「遠心力」。
表面に模様をつけるために
型を使うこともありますけれど、
それは成形のための型ではなく、
ぜんたいの形は、あくまでも「宙」でつくられます。

さらに、コップにしたときに「口」になる部分。
ここも、高橋さんは「やすりでみがく」ことはしません。
溶けたガラスがそのまま、固まっている状態で仕上げます。

ということは? そう、口当たりがいい!
ぼくらの唇ってとても敏感で
(↑この1行、ちょっとアヤシイですね)、
液体がそのまま固まっている
高橋さんのガラスのコップに触れたとき、
他のコップとはちがう感覚なのがわかりますし、
また、水やビールやお酒やジュースを飲んだときに
「おいしい!」と感じる度合いが増します。

どうしておいしくなるのかはかなり謎ですが、
体感的に、「おいしくなりますよ!」と
タカハシガラスのヘビーユーザーである私、
申し上げたいと思います。

ああ、ほんとうなら、服を試着するように。
コップも「試飲」してお求めいただきたいくらいなのですけれど、
さすがにそういうことはできません。

でも「手に取って」いただくことはできますから、
これいいなあ、と思うものを見つけたら、
そっと、さわって、てのひらで包んでみてください。
口のところを指先でそっとなでるのもいいと思います。

高橋さんのコップはすべて1点ものですから、
たぶん「相性」があると思うのです。
じぶんが気に入るという相性もあるし、
持っているすがたを人が見たときに「似合う」という
そんな相性もあります。
コップが似合うってちょっと不思議ですけれど、
おともだちと行かれるかたは、
ぜひ「似合う?」と、訊いてみてください。
ひとりで行かれるかたは、
「ほぼ日」のスタッフにお声掛けください。
似合いませんねー、とは言いづらいですが、
よりお似合いになりそうなものをいっしょに選ぶことは
できると思いますので!

2018.09.19 | 12:52

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