会場のお客様にホッと一息ついていただいた、 「生活のたのしみブレンド」をウェブ販売します。

たのしみコラム2017-06-16

こんにちは、ほぼ日の山下です。
気仙沼の「アンカーコーヒー」さんとの出会いは、
2011年のことでした。
「デザインで気仙沼のお店を応援できないだろうか」
という糸井重里の発案がきっかけです。
コーヒーショップのパッケージを
イラストレーターの福田利之さんにお願いし、
それがほんとうに実現したのが最初のご縁でした。

そのあたりの詳しい経緯は、
「カッパとウサギのコーヒーさがし」というコンテンツに
詳しく記してあります。
お時間があるときにお読みください。

ちなみに、最初に完成したデザインがこちら。



いまではすっかりおなじみになった、
「アンカーコーヒー」のオリジナルブレンド、
「UP」「I'm home」「RIAS」の3種です。

このあとにも「アンカーコーヒー」さんとのお付き合いは
ずっと長く続いています。
その理由は、とてもはっきりしています。

「品質が高い」

よい豆を見極めて入手し、
ていねいな自家焙煎で届けてくれるアンカーコーヒーを、
ぼくらは深く信頼しています。

さらに、毎回のブレンドや焙煎に取り組んでくださる、
「やっちさん」こと小野寺靖忠さんの存在も、
お付き合いを続けている理由のひとつといえるでしょう。
とにかく、あかるくて、おもしろい。
そしてもちろん、
コーヒーに対しては情熱的で真面目な男性です。

こうした信頼でお付き合いを続けてきた、
東北の港町にあるコーヒーショップのブレンドは、
「生活のたのしみ展」でも大好評でした。



「生活のたのしみ展」のためにご用意していただいたのは、
ストレートなネーミングのコーヒー豆、
「生活のたのしみブレンド」でした。
パッケージのロゴマークは、福田利之さんのデザインです。
これもひとつのご縁ですね。



このブレンドを
「生活のたのしみ展WEB STORE」で販売するにあたって、
あらためて、「やっちさん」こと小野寺靖忠さんに、
アンカーコーヒーの紹介文を書いていただきました。
思いのこもったすてきな文章です。
どうぞ、お読みください。

───────────────────────────
アンカーコーヒーグループのこと。

2005年の秋、気仙沼の国道沿いで、
真っ赤な小屋のドライブスルー専門コーヒーショップとして
アンカーコーヒーは産声をあげました。
「軽トラからベンツまで、長靴から革靴まで」
田舎町だからこそ多種多様なお客様に
気に入っていただけるような店づくりをし続けてきました。
2008年には魚市場の目の前の
古い水産加工場を改築した本店舗で
自社焙煎も開始しました。
東日本大震災での混乱をへて、
いまでは宮城、岩手、東京で10店舗を運営しています。
店舗ごとに店名が違うのは、
創業から12年の間にあった価値観の変化のためです。
「アンカーコーヒー」を出身地であり母港である
気仙沼に錨をおろして地域に根付いていきたい
という創業当時の想いからつけました。
海外生活が長かった時期を経て、
気仙沼にしっかりと根付いた商売をしていこう
という思いがありました。
「アンカーコーヒー」の名前は、
気仙沼の店舗でのみ使用しています。
「フルセイルコーヒー」は、
帆船がマストに帆をいっぱいに広げている
「フルセイル(満帆)」から来ています。
気仙沼以外に出店することになった際に、
母港から出港していく帆船のイメージでつけました。
「MOTHER PORT COFFEE」は、
震災以降の心の変化を表していて、
どこにある店舗でもその場所で
お客様の「母港」でありたいという気持ちから来ています。
母なる港「母港」というのは日本語の感覚であって
「MOTHER PORT」は実は英語としては間違っています。
しかし、コーヒーという異国のものを
日本人の心で提供している私たちにとって、
母なる港「母港」という感覚を
直訳英語で「MOTHER PORT」と表現するのも
良いのではないかと思いつけました。

震災後私たちの仮設店舗に多くの被災した地元のみなさま、
外からボランティアに来たみなさまがご来店されました。
コーヒーが飲め、WIFIが使え、
気軽に長居できるコーヒーショップは
震災後のドタバタで多くのみなさまの
「母港」になれたのではないかと感じています。

あの時の記憶を忘れないため、
これから出店する店舗はお客様の
「MOTHER PORT」な存在であり続けられるように
日々過ごしていきたいです。
これからもアンカーコーヒーグループを
よろしくおねがいします。
                  ──小野寺靖忠
───────────────────────────
やっちさん、ありがとうございます。
そしてこれからも、よろしくお願いします。

六本木で開催した
「生活のたのしみ展」にこられなかったみなさま、
たくさんの来場者にホッと一息ついていただいた、
高品質のコーヒー豆、
「生活のたのしみブレンド」を、
どうぞこの機会にお求めください。

関連のお店